今週も、道議会議員のお手盛りについてのうわさを。札幌に出かけた折、電車の中で道議会議員の姿を見かけることが少なからずある。顔見知りの議員でも、激務で疲れているだろうからと、頭をペコンと下げる程度の挨拶だけして、出来るだけ離れた席に座るようにしている。

前週の「知っていますか? 道議のこと」シリーズで報じたように、道議会の本会議や委員会に出席した議員には、費用弁償という名目で「日当」が支払われる。これまでは、旭川を含め札幌の議会からの距離が百キロを超える地域の議員には、日額二万円が支払われていたが、世論の厳しさに押される形で八月一日から、一万八千二百円に減額されるという。

現在は廃止されたが、旭川市議会の場合、「交通費」という建て前で、同じく費用弁償という名目で日額五千円が支給されていた。市民から「報酬の二重取り」と強い批判が出て、議会が廃止を決めたのだが、今から考えると、非難された市議たちが可哀相な気にもなる。それは、道議の場合、この費用弁償の他に、ちゃんと交通費が支給されるのだから。つまり、市議と違い、道議会の費用弁償は、明らかに「交通費」などではなく「日当」、完全な「報酬の二重取り」なのだ。

その交通費。自宅からJR駅までは、バス運賃の実費。そして、札幌までのJRの運賃は片道二千四百二十円、プラス特急料金千七百五十円、合計四千百七十円。これで私ら庶民と同じく、自由席に座って一時間二十分で札幌に到着する、と思いきや…。道議は特別だから、グリーン席の料金二千六百七十円が加算されて支給されているのだそうな。あらら、旭川・札幌間を三十分おきに走るスーパーカムイ号には、グリーン席はありませんけど。札幌と網走、稚内を結ぶ特急には、グリーン席があるそうだが、議員の先生たちが、わざわざ、その列車を選んで乗車しているとは思えないし。しかも、四枚つづりの「Sきっぷフォー」を使えば、片道二千四百二十円で行けるじゃない。グリーン料金を加算した六千八百四十円引くことの二千四百二十円=四千四百二十円。電車に乗る度に収入が増える、やめられませんなぁ…。

道議会事務局によれば、「百キロを超える遠方からの議員の費用弁償一万八千二百円のうち、一万四千九百円は宿泊費との考え方」だと言う。今どき、札幌で、誰が、一万五千円もするホテルに泊まるか。朝食付きで、五千円そこそこで、新築のビジネスホテルに泊まれるぜー。

道議の報酬や待遇について検証するのは、道民のために東奔西走、骨身を惜しまず、汗水垂らして仕事をしている先生たちの揚げ足を取ろうというわけではない。支庁改編に代表される、基本的な住民サービスの質も量も削減する財政再建策の前に、まだまだ無駄遣いがあるんじゃないですか? それを掘り起こし、指摘して、道政の襟を正させるべき議員たちが、この体たらくじゃ、道民は納得できませんよ、という姿勢を示したいだけだ。

何度も言うが、莫大な借金を抱えて青息吐息の北海道の財政状況を作った責任の一端は、間違いなく議会にあるんですから――。

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