「豊作だ」という農家と、「思ったほど良くないなぁ」という農家と、同じ旭川なのに、今年の米の出来は地域によって、あるいは水田によって、かなりの差があるようだ。山あいの、気温が低い、いつもはあまり味がよくない土地の米が「今年は旨い」という話も聞いた。毎日の天気予報があてにならなかった今夏は、やはり異常気象で、それが米の出来や味にも影響したのだろう。

 さて、東鷹栖の友人の水田で、仲間と一緒に米作り体験をさせていただいた我が田んぼの出来は、上々でありました。鎌で刈り取った稲が昨年に比べてかなり重いと感じた感触が、二週間はさ掛けした後、脱穀、籾すりした結果にそのまま表れた、という感じだ。一反四畝の田んぼから、十五俵の収穫。田植えや、稲刈りに集まってくれた友人・知人に、どれくらい分配できるか、ただ今検討中。

 やっぱり、米は旨いなぁ。おかずも何もいらないものなぁ。日本人でよかったーって、本心、思うものなぁ。それにしても、フランスやイタリアの小麦の収穫時期には新パンや新スパゲティってあるんだべか…。枕はここまで。

 前週の「道議会議員の海外視察について」書いた本欄を読んだ方から、「道議の報酬って、どうなってるの」という旨の質問が寄せられた。以前は、道議会のホームページに「道議の報酬」の項目があったはずだが、現在は、ない。いつ、なぜ、消えたかも、分からない。情報公開に熱心に取り組む高橋道政には似合わないのではないか。皮肉だけど。

 来春の選挙を控え、破綻の瀬戸際にある北海道からお金を支給させて、大挙して北欧に視察に出かけた道議の先生たちの報酬は――。

 道職員の給与の削減に合わせて、平成十八年から、現議員の任期の間、つまり来春まで、一〇パーセント削減している。その額は月額八十一万円。そして、期末手当が六月と十二月に支給され合計四百四万五千五百円。年収、千三百七十六万五千五百円也。

 おっとどっこい、私たち道民が、道議の先生たちに支払っているお金は、これだけではない。政務調査費の名目で、一カ月に五十三万円。このうち十万円は会派に入るとしても、議員個人に年額五百十六万円が支給される。報酬と合わせると、なんと千八百九十二万五千五百円になる。

 平成十五~十八年度に議員を務めた先生たちは、十七回、延べ八十二人が海外視察を行なった。十九年春の選挙で当選した現議員は、当選した十九年と翌二十年度は、道の厳しい財政状況に鑑みて海外視察を自粛。ところが、財政が好転したわけでもないのに、昨年十六人、そして今年はこれまでに三十八人が、海外視察にお出かけになった。

 前週詳しく書いたから省くが、八月末から九月初旬にかけてデンマークやノルウェー、スウェーデン、オランダに視察に出かけた二十二人の経費は、一人八十五万円ほど。みなさん、上限の九十万円にほどほど近い金額に横並び。「もらえる金は、もらっちゃう」的な、調整上手な根性が見えるではないか。

 全国の都府県の議会で海外視察を廃止、あるいは凍結する動きが広がる中で、道議会でも、公明と共産が廃止を主張しているらしいが、自民、民主の会派は、「議員の見聞を広めるため」などの理由で、存続を主張しているという。

 前週、「そもそも、議員たち個々の見聞を広めるための費用を私たち選挙民が負担する必要はあるのだろうか」と書いた。千九百万円近い収入がある道議の先生たちだ。見聞を広めたり、他国の情報を得たり、異国の文化に触れたりして、議員としてのスキルを高めるために、八十五万円ぐらいの費用は、ご自分の財布から出されてはいかがか。破綻しそうな北海道の金庫から、これ以上むしり取るのは、もうおやめになった方がいい――。

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