民主党、あるいは政権交代に対する落胆、不信、諦め、もう見たくない、聞きたくもない、結局同じなのね、の気分にさせてくれた最初で最大の功労 者、鳩山元総理大臣が、「由紀夫」を「友紀夫」に改名するのだそうな。五日付の新聞各紙が一斉に伝えた。地元選挙区の室蘭市で四日に開かれた後援会主催の 「新春の集い」で表明したという。読売新聞の記事を紹介すると――

 「鳩山氏はその後、記者団に『ユキオはユキオで変わりない。ただ、(自らが掲げてきた)友愛精神がちゃかされたり、十分に伝わらなかったりしてい る』と理由を説明。『私たちは昨年、大変な災害で絆を大事にしなければいけないことに気付いた。絆とはまさに友愛。自分の名に『友』をつけ、理解を深めさ せていければ』と述べたが、『発想の段階で時間がかかる』とも語った」

 先刻ご承知かと思うが、この方の“あなたさぁ…”の過去を少々たどってみると――。

 民主党が政権を取った〇九年九月、国民の大きな期待を背に総理大臣に就任。ところがその後、母親から億単位のお小遣いをもらっていた醜聞やら、沖縄・普天間基地移設に関する迷走やらで批判を浴び、支持率は急落。翌年六月、首相を辞任した。

 その際、総理大臣経験者が政界に影響力を残すべきではないとして、「私は次の総選挙には出馬いたしません」と明言した。この時、「トラスト ミー」と言ったかどうかは知らない。

(工藤 稔)

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