今朝、やっと小さな畑の荒起しを終えた。いつもの年より十日も遅い。でも、畑の隅のアスパラちゃんが、一つだけ紫色っぽい頭をチョコンとのぞかせているのを見つけた。農家の友の仕事の進み具合を気遣う、寒い春だ。

 日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長の、旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる発言の騒動を読むにつけ、聞くにつけ、私たち日本人は、曾祖父母や祖父母、父母らが体験した先の戦争を本当の意味で総括をしていないのではないか、とため息が出る。

 橋下市長がツイッターやら記者会見でつぶやいたり、話したりした詳細は省く。その発言に対し、共同代表を務める石原慎太郎衆議が「軍と売春はつきもので、歴史の原理みたいなもの。決して好ましいものではないが、彼は基本的にそんなに間違ったことは言っていない」と擁護したと報じられた。

 その後、橋下市長が「敗戦の結果として侵略だと受け止めないといけない。反省とおわびはしなければいけない」と述べたことに、石原衆議は「侵略じゃない。資源を断たれたら、結局、東南アジアに展開せざるを得ない。日本のような有色人種が近代国家をつくることを許せなかったんだ、白人は。そういう歴史観というのを持たないで、あの戦争が侵略だと規定することそのものが自虐でしかない。歴史に関しての無知」と批判したという。

(工藤 稔)

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