「文化施設連携パートナーシップ協定を考える会」という名の市民グループが十八日、西川将人市長に宛てて、質問状を提出した。その文書の冒頭部分を引用すると――

 私達は、奇跡の復活を遂げたと言われている旭山動物園を誇りに思っています。職員の方々の血のにじむような努力と、それを支えてきた市民によって、現在の姿があると思っています。長い間の不遇な時代を、未来に託す夢と希望をもち、様々な工夫や努力で乗り切ってきました。

 旭山動物園は「伝えるのは命の輝き」をテーマとして、動物園の使命役割(リクレーションの場、教育の場、自然保護の場、調査・研究の場)を明示して活動しています。ですから私達は、子ども達に、ユニークな行動展示施設ばかりではなく、その魂を伝えていきたいと心から思います。

 私達の誇るべき動物園が、このたび石川県金沢市21世紀美術館、佐賀県武雄市図書館と、「文化施設連携パートナーシップ協定書」を締結すると聞き、その中で武雄市図書館との連携には不安を感じています。

 武雄市図書館は、今年4月にリニューアルして開館してから、来館者の大幅増で全国的に注目されています。しかし、開館してから日も浅く、その在り方がまだ検証されていない施設であり、公共図書館としての役割や機能から逸脱しているという、強い疑問の声や批判があります。

 記憶している読者もいらっしゃると思う。今月三日付の小欄で、この「連携協定」について取り上げた。ちょっと復習すると――

(工藤 稔)

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