我が家の小さな畑もそろそろ終わりだ。キュウリとナス、オクラはすでに引っこ抜いて、畑に掘った穴に埋めた。トマトやピーマン、ナンバンも、今週末には片付けてしまおうと思っている。

 暑かったせいか、今年はオクラが豊作だった。大きな白い花を愛でながら、新鮮なオクラを随分食べさせてもらった。そのオクラの葉っぱや幹をたくさんのアリが歩き回っているのが気になってプロの農家に相談したのは七月初旬だった。「アブラ虫だよ、きっと。アリと仲がいいから」と即答され、「よく効く」という殺虫剤の製品名を教えられた。

 菜園の真似事を始めて十年ほど、化学肥料は使わず、農薬とは無縁だったのだが、あまりのアリンコの大群に肝を潰し、数日後、その農薬を買ってきて三十本のオクラの根元にパラパラと撒いた。

 効果はてき面だった。二、三日でアリは激減し、雨が降った日の翌日には全く姿を見なくなった。で、今夏、毎朝、五~十本の瑞々しいオクラを収穫し、さっとゆでて小口切りにして納豆に混ぜたり、卵焼きに入れたり、カレーの具材にしたりして、大いに味わったのだった。

 オクラの収穫もそろそろ終盤に差し掛かった頃、弊紙のコラム「コケコッコ便り」に、執筆者の村上謙一さんが気になることを書かれた。村上さんは、愛別町であんふぁん自然卵農園を経営する農業者だ。平飼い、自家飼料、有精卵のとてもおいしい卵を生産・販売していて、弊社の社員たちも共同購入している。愛読して下さっている方も多いことだろうが、農業の現状に対して優しく、厳しい視点で、いつも「眼から鱗」の原稿を届けてくださる。

 八月二十七日号のタイトルは「ネオニコチノイド」。そのサワリを引用すると――

(工藤 稔)

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