「戦後レジームからの脱却」を叫び続ける首相が、そのレジーム(政治体制と訳すのかな)の出発点とも言うべきポツダム宣言を、本当に読んでいないのか? 二十一日付の毎日新聞を引用する。
――安倍晋三首相が20日の党首討論で、日本の戦争終結条件を示した1945年のポツダム宣言について「つまびらかに読んでいないので承知していない」と明かす場面があった。共産党の志位和夫委員長が侵略戦争に関する歴史認識をただした質問に答えたもので、志位氏は「日本が過去にやった自らの戦争の善悪も判断できない首相に、米国の戦争の善悪が判断できるわけがない」と酷評した。
討論で志位氏は「(戦前の軍部が)世界征服の挙に出た」などとするポツダム宣言の一部を引用し、「間違った戦争というポツダム宣言の認識を認めないのか」と首相の歴史認識をただした。それに対し、首相は「その部分をつまびらかに読んでいない」と明かした上で、「論評を差し控える」と答弁しなかった。
志位氏は討論後の記者会見で「重大発言だ」と指摘。「ポツダム宣言は戦後日本の民主化の原点になった歴史的文書。それだけで首相の資格はない」と批判した。(引用終わり)

(工藤 稔)

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