書くタイミングを逸して、ちょっと古くなってしまった感があるが、今年も日本国民が、ノーベル賞の候補としてノミネートされた。六月十一日、実行委員会(事務局・神奈川県相模原市)からのメールで知らされた。
簡単におさらいする。「憲法九条にノーベル平和賞を」という運動は、二人の子どもを持つ神奈川県座間市の鷹巣直美さん(38)が発案し、署名活動を始めた。欧州連合(EU)が「地域の統合により、国家の和解と平和を進めた」という理由でノーベル平和賞を受賞したことを知り、「戦後七十年近くも日本に戦争をさせなかった憲法九条にも資格がある」とひらめいたという。
賛同者による市民実行委員会がつくられ、候補となるための推薦資格がある大学教授らも参加、署名集めはインターネットを通じて全国に広がった。昨年初めて、二万五千人分の署名とともに応募。二〇一四年のノーベル賞候補として正式に受理された。発表直前には平和賞ウオッチャーとして知られる国際平和研究所(ノルウェー・オスロ)が受賞候補に挙げて期待が高まったが、残念ながら受賞は逃した。
実行委は活動を続け、今年二月、衆参両院の国会議員や大学教授ら八十四人がノーベル賞委員会に推薦状を送っていた。その推薦文には、次のような文言がある。

(工藤 稔)

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