読者から、七月二十八日号の小欄、「舞の海の『書評』を首相夫人が書いたわけと、NHKは解説者として起用し続けるのか――」についての感想と、ご自身のNHKに対する意見のメールが届いた。「五十歳代、会社経営、支持政党・元自由民主党、現在なし」とあるメールのサワリを紹介する。

 ――舞の海が本を出したことも、その書評を安倍晋三総理の昭恵夫人が産経新聞に書いていることも、貴方のコラムで初めて知りました。インターネットで調べてみると、NHKの大相撲中継の解説をしている舞の海が、かなり知られた改憲論者だと分かり、驚きました。(中略)

 コラムにあった、舞の海が提言者として登壇したフォーラム「憲法改正、待ったなし!」(五月三日の憲法記念日に東京で開かれた・工藤注)では、主催する二団体の代表である櫻井よしこ氏が講演していますね。舞の海は、日本人力士は、日本国憲法前文にある「諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」のように、相手も真っ向勝負に来ると信じて相撲を取るから、外国人力士に勝てない。横綱になるためには諸国民の信義を疑わなければならないのではないか、つまり、憲法を変えなければ日本人力士は強くなれないとの持論を述べて会場の笑いを誘ったと、貴方は書いていました。

 この舞の海の講演は、実は極右のジャーナリスト櫻井氏の主張と気脈を通じるものとして、「会場の笑いを誘った」ということなんですね。ネットで見つけた、産経新聞がこのフォーラムを報じた記事を添付します。これを読むと、舞の海の政治的立ち位置がますますはっきりすると思います。

 (以下五月四日付の産経ニュースを引用)

 ――ジャーナリストの櫻井よしこ氏は3日、東京・平河町の砂防会館別館で開かれた公開憲法フォーラム「憲法改正、待ったなし!」で基調提言を行った。櫻井氏は中国を具体例にあげ、憲法前文のいびつさを訴えた。提言の要旨は次の通り。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

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