読者でもある友人(66)が、沖縄から帰って来たとメールをくれた。米軍施設の新設工事が強行されている名護市辺野古と東村高江、伊江島を訪れたとのこと。団体行動で思うように動けなかったそうだが、それでも現場に立った者ならではの、緊張感を感じさせる視点で現況を伝えてくれた。さわりを紹介する。

 ――辺野古の漁港の座り込みテントと、キャンプシュワブのゲート前座り込みテント、高江の座り込みテントと慌ただしく回ってきました。

 前回は、辺野古は二日連続で座り込みとデモをしましたが、それに比べれば希薄にならざるを得ませんでした。もちろん、シュプレヒコールとスタンディングアピールはしっかりとしてきましたが。

 辺野古は、行った日から、オレンジ色のフロート設置が開始されました。

 高江は、残念ながらN1への資材搬入道路ができてしまいましたが、ヘリパッドはまだできてはいません。

 内地の機動隊は、現在は引き上げているようで、県外ナンバーの警察車両は見当たりませんでした。

 すでに、オスプレイは訓練を再開していて、普天間を二機編隊で飛び立ち、辺野古、高江上空で訓練というコースで何度も頭上に飛んできました。

 前に行ったときは、ちょうど沖縄戦終結慰霊祭の日だったので、オスプレイ訓練はなく、普天間に駐機しているのを見ただけでしたが、今回は、実際に飛行モードやヘリモードの姿や、爆音を見聞きすることができました。

 音は、聞きしに勝るというか、何とも言えない、気持ちの悪くなるような音でした。普天間でも高江でも、あんな音を、朝から晩まで聞かされたらたまらないなと、心底から思いました。許せません。

 伊江島の訓練場で連日行われている輸送機C130からのパラシュート降下訓練も、つい二、三日前に、海兵隊員がその畑に誤って下りてしまった事件があったばかりなのにもかかわらず、訓練は中断することさえなく、当日も、しれっと、何度も何度も飛んできてはパラシュート降下が行われていました。ここは、本当に同じ日本なのかと思いました。

 

(工藤 稔)

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