日常的にメールをやり取りしている友人から怒りのメールが届いた。以下。

 
 ――今朝の道新の「電気事業連合会」なるものの広告見ましたか?

 懲りもせずに、またぞろ以前したのと同じ内容の広告を有名俳優を使って宣伝しています。

 特に注意して見なければならないのは、「原子力」の上に「再生可能エネルギー」を載せていることです。
 かつては「原子力」オンリーだったのですが、本音はともかく、さすがにそれでは読者に受けないと思っているのでしょうか。

 「再生可能エネルギー」を上位に載せて、ダシにしているとしか思えません。
 いずれにしても、3・11を前にしたこの時期に、こんな広告をするとは、作為的過ぎます。

 「あなたも考えてみませんか」だと。この厚顔無恥ぶりには、あきれてしまいます。

 三月一日付北海道新聞朝刊に掲載された広告は、俳優の石坂浩二の真面目そうな顔の大写しの下に、「『環境にやさしいエネルギー』といえば、何を思い浮かべますか」のキャプション。そして、「発電時にCO2を出さないのは、『再生可能エネルギー』と『原子力』です」とある。

 石坂さん、あんた、NHKテレビの『シルクロード』のナレーションが印象深くて、結構評価していたけど、いい年をして、こんな広告に出なきゃならないほど金に困っているのかい。九年前の三月十一日以降、「フクシマ」で何が起きたか、どれほどの人間が故郷を追われ、家族親族をばらばらにされて、人生を滅茶苦茶にされたか、知らないと言うのかい。環境にやさしいだと? うそをつくのも、いい加減にしろよ。

(工藤 稔)

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