こういう知性のかけらもない、ウソつき女を比例単独の最上位に掲げる公党もいかがなものか。自由民主党の良識ある議員たち、特に女性議員たちは同性として、同僚議員として恥ずかしくないのか。少なくても議員辞職を勧告し、党から除名するよう要求すべきじゃないのかね。

 二日付読売の記事。

 ――自民党の杉田水脈衆院議員は一日、女性への性暴力を巡って、先月二十五日に非公開の党の会議で「女性はいくらでもウソをつける」と発言したことについて、自身のブログで事実を認め、謝罪した。当初は発言自体を否定していた。

 杉田氏はブログで「大変長い発言をしており、発言は行っていないという認識でいた。精査したところ、発言があったことを確認した」と明記。「不快な思いをさせてしまった方にはお詫び申し上げる」と謝罪した。(後略)

 国会で取材するエリート記者たちは、「頭の悪い、アホな政治家」と見くびって、相手にしたくないのかもしれない。だが、そんな女が、私たちが汗水たらして納めた税金から、給料やボーナス、諸々の名目で四千万円以上の歳費を受け取り、国が給与を負担する秘書を三人雇って、グリーン車を含むJR全線の無料パス、地元と東京の往復航空券を月四回分の支給を受けるのだ。新聞もテレビも、ブログなんかでウソの言い訳をさせずに、きちっと取材して、国民にちゃんと知らせろよ。まったく、腹が立つー。枕はここまで。

 ある会合で、ある方が、「来年の東京オリンピック・パラリンピックの聖火ランナーに選ばれました」と報告すると、会場から拍手が湧いた。私も拍手をした。拍手をしながら、来年、本当に東京オリ・パラは開かれるのかな…と思った。完全に商業主義にからめ取られ、米国テレビ局の意向に一〇〇%従い、選手の健康やコンディションは二の次という五輪なんか「やめてしまえ」と批判的な僕でさえ、来年の開催については「半々かな」と感じている。開催できるかも、と。

 だとすると、国連総会のビデオによる一般討論演説で、「来年の夏、人類が疫病に打ち勝った証しとして、東京五輪・パラリンピックを開催する決意だ」と世界に向けて宣言した菅義偉首相を指示する六〇%以上の国民は、その言を信じて「必ずやれる」と考えているのだろう。

 だが、冷静に、客観的に、世界の現状に即して考えれば、それは幻想だと分かる。二日午後五時現在、世界の感染者の累計は、前日よりも三一万九二九六人増えて、三四二九万七七八八人。死者は八六八五人増の一〇二万二九七六人。インドや南米ではまだまだピークを脱しておらず、弊紙の寄稿連載『スイスからの手紙』の大久保ゆかりさんの報告では、彼の国では第二波とみられる感染が広がって、学校でクラスターが発生したとのこと。来年七月二十三日の開会式まで、三百日足らず。この状況で、本気で「やれる」と考えているとしたら、その方は極度の楽観主義者か、あるいは能天気だ。

 九月三十日付朝日の社説は、「延期五輪の姿 具体案を示して議論を」の見出しで、オフィシャルパートナーという立場を踏まえ、それでも少し厳しく指摘している。次のような表現である。

(工藤 稔)

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