「あれ、サンロクの店じゃないって、ちゃんと書いてよ。旭川の飲食店でクラスターだって、意味が違うじゃない」――三・六街の居酒屋の店主が怒って言う。「せっかく戻って来たお客が、この報道で一気に来なくなった。代わりにキャンセルの電話だ…」。この店を含めて、話を聞いた六店の飲食店すべてで、週末の予約がほとんどキャンセルになったと聞いた。

 新聞もテレビも、「旭川の飲食店で六人のクラスターが発生」との表現で報じた。集団感染したのは、同じ会社の同僚六人。たまたま飲食店で会食したのであって、飲食店は「発生源」ではない。しかも店は、使用後にテーブルを消毒し、換気をするなどちゃんと感染対策を取っていた。

 「どこの店だ」「どこの学校だ」と犯人探しのような情況が生まれている。みんなイライラしている。立ち止まって、ひと呼吸置く心の余裕がなくなっている。冷静に考えれば、感染した者を責めてもせん無いことだと分かるのに。私は、感染対策を徹底している店で、何の不安も感じず、飲んだり、食べたりしている。手の消毒、マスク着用、無用な濃厚接触は絶対禁止。それでも感染したら、不運だということだ。いけませんかね? 枕は、ここまで。

 市議会会派の共産党(能登谷繁団長)が、旭川大学の公立化について、同大の山内亮史理事長にあてて公開質問状を送付したと前号で報じた。理事長が雑誌のインタビューでおこなった発言に対し、「会派として今後の対応を検討するにあたって、何点か確認する必要性を感じた」との理由だ。

 質問は三項目。

 ①旭川大学公立化に関して「(市議会は)議論の積み重ねが全然、感じられない」との発言は、何をもってそのように感じるのか。

 ②新聞報道にあった「大学側の主体的な取り組みが必要」という西川市長の発言について、「改革が不十分というのが、よく分からない」と述べている。市長と理事長の間に、重要な点で認識の相違があるのではないか。

 ③理事長の発言は、法人の見解として受け止める。補足する点はあるか。

 五日付で、山内理事長から共産党に回答が届いた。冒頭部分に「私自身、忸怩(じくじ)たる思いでありましたので、そのような状況において弁明することが良いのか、弁明することで事態が更に悪くなってしまうのではないかと逡巡しておりました。このような心境にあることを何卒お汲み取りいただき…」とある。

 「公立ものづくり大学」の市民運動に当初から関わって来た市民の一人として、言いたいことは山ほどあるが、理事長の回答の“核心部分”と、共産党の能登谷団長に取材した感想をそのまま紹介すれば、賢明な読者は私の真意を分かってくれると思う。

(工藤 稔)

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