読者から、「緊急事態宣言で、図書館は閉館しているのに、電話で予約すれば、借りられるんですか?」「図書館の前を通ったら、玄関が開いていて、『予約資料の受け取り』とか書いてあったけど、資料って…」と問い合わせがあった。

 恥ずかしながら、私も図書館の閉館は知っていたが、「予約をすれば借りられる」とは知らなかった。中央図書館に聞くと、緊急事態宣言下の五月十八日から、中央図書館と、末広、永山、東光、神楽の四地区図書館だけは、電話とインターネットで予約をすると本やCDなどを貸し出しているそうだ。

 旭川市図書館のホームページを見ると、「臨時休館」のお知らせの下に、小さな字で「予約資料の貸出等の一部サービスを実施します」とある。あのぉ、もう少し、普通の市民にも分かるように、「臨時閉館中ですが、本も、CDも、予約をすれば借りられますよ」と書いてもらえません? それに「資料」って、図書館用語なのだろうが、研究者など特別な人向けなの? と勘違いしてしまうじゃないか。へそ曲がりの私などは、「あまり利用してほしくないということなの?」と勘ぐったりして。

 図書館は今日二十二日から、通常の開館に戻るそうだ。不吉なことは考えたくないが、万一、第四波だか、五波だかのコロナ感染襲来があったら、どうか分かりやすい広報や掲示をお願いします。枕はここまで。

 私が生まれて、育って、いつしか高齢者になったこの国は、なぜ、こんなに貧しくなってしまったのだろう。みんなが幸せになれる社会を目指していたはずなのに。それは成就するはずだったのに。いつから家で食事を与えられない子どもが、少なからずいる国になっていたのだろう。こんなはずじゃなかったのに。

 市内で子ども食堂などを運営する十九の団体の連絡機関、「旭川おとな食堂」(岡本千晴代表)が十三日(日)、フードパントリー(食材配付)を実施した=写真。新型コロナによる経済の停滞が長引き、その影響を受けている人たちを支援しようという民間レベルの活動だ。

 緊急事態宣言の下で、公民館などの公共施設が閉鎖されているため、会場は六カ所の、要請に応えたお寺とカフェ。私は慶誠寺(豊岡五ノ四、石田慶嗣住職)に向かった。子ども食堂に関わる取材は初めてだった。配付は午後一時からということだから、ぼんやりとお腹を空かせた子どもが集まるのかな、と予想していた。

 会場には、市内近郊の企業や団体などから届けられた、レトルトカレーやカップ麺、マヨネーズ、かりんとうなどの食品のほか、キッチンペーパーや衛生用品などが詰められた袋が五十セット用意された。会場の慶誠寺からも、法要などの際に配るという入浴剤の寄贈があった。

 配付が始まる時間までに集まったのは十人ほど。意外に少ない。岡本代表は、「この地域では、子ども食堂などの活動が行われていないから、必要としている人や家庭に、情報が伝わりにくかったのかも知れません」と話した。この会場を訪れたのは四十人ほどだった。

(工藤 稔)

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