旭川盲学校(山田規美江校長)で七月三十一日と八月一日に開かれた「わいわい塾」で、子どもたちが音を頼りに射撃する「ビームライフル」を初体験。ゲーム感覚で楽しめるとあって大人気だった。

  わいわい塾は〇二年からスタート。盲学校の児童生徒ではなく、普通学校に通う弱視の子どもたちが対象で、今年は市内外から五人が参加した。

  今春同校に赴任した莅戸(のぞき)剛仁教諭(31)が、前任の網走養護学校時代の昨年三月に開かれた、トリノパラリンピックのバイアスロン競技に、旭川から出場した加藤弘さんのガイド役を担当。この競技で使われたのが、今回登場したビームライフルだった。莅戸教諭は子どもたちにビームライフルの面白さを知ってもらおうと、長野県からライフルなど用具一式を取り寄せて、この日に備えた。

  ビームライフルの競技者は、耳にヘッドホンを付けて銃を構える。照準が標的の方向に近づくにつれ、ヘッドホンから聞こえる「ピッ、ピッ」という音が高く、間隔も速くなり、最も高くなる位置を判断して引き金を引く仕組み。当たり外れも音で知らせてくれる。ライフルとはいっても、弾が出るわけではないので、資格や許可は不要で、誰でも使うことが出来る。

  実際の競技では伏せて打つが、この日は当たりやすいように、机の上に銃と砲台を乗せて打った。子どもたちは当たりの音が出る度に歓声を上げて大喜び。莅戸教諭は「子どもたちへのアンケートでも“ビームライフルが面白かった”という声が多く、持ってきたかいがありました。多くの子に知ってもらってビームライフル人口が増え、一般の人に学校の活動を知ってもらえるといいですね」と話していた。