画像 世界の発展途上国の支援を行っているNGO(非政府組織)、日本国際ボランティアセンター(JVC)で、アフリカ・スーダンを担当する旭川出身の岩間邦夫さん(42)が帰省を機に十七日、ときわ市民ホールで現地報告会を開いた。

 岩間さんは旭北高のOB。関西の大学を卒業後、カンボジア、パプアニューギニアなどで復興支援を経験。その後JVCに入り、スーダン担当になった。

 スーダンは日本の七倍の面積を持つ、アフリカ大陸最大の国。英国から独立後、政府と南部の反政府勢力による内戦が〇五年まで続いた。現在は近隣国に多くの難民が逃れるなど、疲弊した国を復興させる取り組みが続いている。

 首都ハルツームを含む北部に比べ、復興のテンポが鈍い南部で岩間さんは「復興の基本は物流。物を運ぶ車がないと始まらない」と、昨年、ウガンダ国境に近い南部のジュバに自動車整備工場を設立。初代工場長を務め、現地スタッフに技術を指導、今年六月に帰国した。現在はJVC東京事務所で引き続き支援活動を行っている。

 岩間さんはジュバで撮影した工場や現地の道路などの写真を見せながら、現地の様子を報告。「ジュバは水道の普及が遅れており、一般市民は井戸ですが、三分の一は汚染されていて飲めず、煮沸したくても水を沸かす薪の調達も容易ではありません」と現地の現状を訴え、参加した市民は復興目指して奮闘する岩間さんの話に熱心に聞き入っていた。