画像 【東川】町内入植者の出身地の一つ、富山県魚津市で、伝統芸能「せり込み蝶六」の保存活動にあたる、同市の村木小学校の蝶六サークルの児童九人が初めて来町。二十五日、東川第二小学校(兼重一男校長)で「越中踊り子供保存会」の児童九人と一緒に踊りを練習して交流した。

 せり込み蝶六は、魚津市の無形民俗文化財。第二小では開拓者の故郷の伝統芸能を後世に伝えようと、十年前に越中踊り子供保存会が誕生。運動会や町内のイベント、老人施設などで踊りを披露している。

 魚津市の子ども保存会との交流は今年で三年目で、一昨年は第二小児童が魚津へ、昨年は魚津の保存会メンバーが来町して指導。そして今回は村木小の子どもたちが初めて町を訪れた。

 体育館に集まった両校の子どもたちは、魚津市のせり込み蝶六保存会理事で、指導員長の先名進さん(63)の指導で、節ごとに手や足の細かい動きを教わり、菅笠や日の丸が入った扇子を手に、額に汗を浮かべながら懸命に踊っていた。

 自らも子ども時代に祖父が踊るのを見たのが、踊りとの出合いだったという先名さんは「本場のこちらでも、後継者の育成は大きな課題です。練習は厳しい時もあるけど、負けないでついてきてほしいです」と“未来の継承者”たちの動きに熱い視線を送っていた。