画像 市内のアマチュアカメラマン、温井元次さん(65)の写真展「07 北の舞YOSAKOIソーラン」が九月四日から九日まで、デザインギャラリー(市内宮下通十一)で開かされる。

 燃料販売店を経営する温井さんが、写真撮影を始めるようになったのは、今からちょうど十年前の平成九年(一九九七年)。家庭と仕事の両面で互いに支え合って来た妻の貞子さん(享年50)を病気で亡くしたことがきっかけだったという。

 「悲しさのあまりに胸が苦しく、人生の先行きを見失うほど辛い日々でした。一時でも寂しさを紛らわせようと、家にあったカメラを手にして、ぶらりと美瑛の風景を撮影しに出掛けたのが原点なんです。美しい被写体を捉え、思い出とともにいつまでも記録しておける写真の魅力に出会いました」と当時の心境を振り返る。

 その後、腕を磨いた温井さんは新たな挑戦として、北海道の初夏を彩るイベントで、毎年札幌で開催される「YOSAKOIソーラン祭り」の踊り手たちをカメラで追い続けるようになった。躍動感に溢れ、歓喜の瞬間を捉えた迫力ある数々の作品は高い評価を得て、北海道展と北海道二科展に入選を果たした。

 今回の個展には、約六十点を展示する。会期を間近に控えた温井さんは、「激しい練習を積み重ねてきた踊り手たちが、YOSAKOIソーラン祭りの本番で見せた真剣な眼差し、そして、胸に秘めた闘志がにじんでいる表情に迫りました。写真を通して、みなさんに臨場感を伝えられたらいいですね」と話している。