画像 市内七ノ六、緑道沿いの角地に今月一日、ちょっと個性的でユニークなお店がオープンした。オーナーは斉藤正明さん(48)と紀子さん(47)のご夫婦。

 店の前半分では、紀子さんが手作り帽子を販売。後ろ側では正明さんがタイ式マッサージ&スクールを運営している。

 正明さんは網走、紀子さんは室蘭の出身。東京での暮らしが長かったが、北海道へ戻りたい気持ちが以前からあって、今年に入り旭川へ移住、この店を開いた。

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 「北帽子」では、紀子さん自らが作った帽子を展示・販売している。帽子作りは十年ほど前から。住まいのあった東京・国立市にはギャラリーが多く、年に七回ほど展示会をした時期もある。

 帽子作りで紀子さんが重要視するのは、使用する生地。「ジム・トンプソン」のシルクや、「リバティ」のコットンなど、イギリス、ベルギー、フランス、タイといった旅先で出会った上質な生地を使っている。帽子では一番良い材料とされるウサギの毛を使った品もある。

 顔の形や大きさによって、似合う帽子は異なる。「初めて来店するお客さんには、一番初めに被せてあげる帽子が、とにかく大事」。帽子とのファーストコンタクトに、最も似合う一品を選んであげるセンスが欠かせないそうだ。

 店内の帽子はすべて女性用。サイズは「一センチ程度の調整なら、店のミシンを使ってその場で直せます」とのこと。価格は六千八百円からで、九千円前後のものが多い。

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 ご主人の正明さんは、「北帽子」の後ろ半分側のスペースで、タイ式マッサージ&スクール「Soi16」を運営している。

 旅行で訪れたタイで、現地のマッサージの心地良さに心酔した。タイには、妻の紀子さんが帽子の生地を仕入れに行くこともあって、度々一緒に渡航。合計百四十時間に及ぶ講義を受講し、試験にも合格して、タイのマッサージ国家資格を取得した。

 タイ式マッサージは、世界で最も心地の良いマッサージと言われる。「呼吸に合わせてマッサージするのがタイ式の特徴。体のほぐれが促進されます」。

 タイではマッサージが生活に根ざしていて、平均的な暮らしの人でも週に三回は受けに行くほど身近な存在なのだとか。現地では一回につき二時間のマッサージを受けるのが普通だそうだ。

 正明さんの提供するマッサージは、中国式の整体も取り入れているのが特徴。マッサージを受けるだけでなく、その技術を教えてもらうこともできる。

 今のところ三十~五十代の女性客が多いそうだ。現在は開店して間もないことから、キャンペーン価格で営業中。マッサージ六十分三千円、三十分千五百円で提供している。

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 「北帽子」、「タイ式マッサージ&スクールSoi16」への問い合わせは(27―3363)へ。