画像 大町小学校(千代清美校長)の開校五十周年記念式典が九月三十日に開かれ、校舎前に置かれていたタイムカプセルが開封された。このカプセルは九二年(平成四年)十月に、道郵政局が同小を含む道内三校に寄贈したもの。この日は現在十九歳から二十五歳になる格納当時の児童も集まり、小学校時代の思い出と感動の“対面”をした。

 この「かんぽタイムカプセル」は、九三年三月九日、旭川中央郵便局の当時の保険課長を迎えて贈呈式が行われた。学年ごとに収納する物を決め、校舎玄関前に設置された。カプセルは四本の脚がついた球形で、直径約八十センチの鋳物製。

 同局によると、このカプセル贈呈、現在は行われていないが、当時は簡易保険のイメージアップとPRを兼ねて、保険金を活用してタイムカプセルやモニュメントなどを、道内各地の学校に贈っていたという。民営化を控えて資料が廃棄されたため、同校が贈呈先に選ばれた理由ははっきりしない。

 贈呈式が開かれた当時の校長だった田畑義昭さん(74)も「理由は分かりませんが、優れた教育活動に贈られるソニー賞を二年続けて受賞するなど、当時の学校の取り組みが評価されたからではないでしょうか」と話す。

 カプセルは午前中に行われた開校五十周年記念式典の後、当時の児童や職員が集まって開封された。カプセルの上部が開けられると、中から学年別にまとめられた作文や文集、工作や、当時撮影したビデオテープなどが出てきて、出席者は感激の面持ち。

 秋の遠足に行った時の様子を書いた作文を見つけた、当時一年生の徳田竜也さん(20)は「書いた時の記憶は全くないんですが、本当に懐かしいですね」と笑顔で話していた。