画像 開館二十五周年を迎えた道立旭川美術館のロビーで十七日、将来に向けてどのように美術文化を育てていくか、市内の様々な美術に携わる五人のパネラーによる「ロビー・フォーラム」が開かれた=写真。

 旭川女性会議会長で美術振興会副会長の東郷明子さんは、美術館を限られた人たちだけでなく、より多くのジャンルの人たちに利用してほしい、と語った。教育現場の立場からは、東光中学校美術教諭の中島圭介さんが招かれ、美術には「鑑賞教育」が重要であると、自身の授業の成果を挙げながら説明した。

 また、道教大旭川校教授で旭川美術館協議会会長の八重樫良二さんは、有名な作家になるための道のりが昔とは違い、様々な場面でチャンスがあり、美術の世界自体が変わってきている現状を語った。市内で版画家として活躍している末武英一さんは、地場の美術をいかに育てていくかという重要性を訴えた。

 この旭川市に道立の美術館があるという環境の良さ、地場に生きる美術の復興の大切さを、どう市民に理解してもらうかが今後の課題と言えそうだ。