画像 道内各地に伝わる伝説を紹介する展示「『伝説は今…』訪ね旅展」が二月十三日まで、神楽公民館二階で開かれている。

 同展を開いているのは、市内在住の郷土研究家、千田稔さん(67)。千田さんは郵便局を定年退職した後、図書館の郷土資料などから道内各地に残る伝説を拾い出し、現地を訪れてお年寄りに話を聞くなど、実地調査の旅を続けて来た。

 今展では、五十話ほどの伝説が紹介されている。悲惨な事故・天災にちなんだ口承や、幽霊話、歴史的史実、地名の由来など、内容は多岐に渡る。展示形態は、伝説の伝わる現地の写真にあわせて、取材結果を書いた解説文、さらにその伝説をテーマに即興で詠んだ詩が毛筆で書かれている。

画像 千田さんは「伝説は、そこに暮らす多くの人たちに共鳴したからこそ、古くから語り継がれ、生きる知恵や教訓として残ってきました。あわただしい現代社会に暮らす我々は、こうした伝説の存在を忘れがちです。私たち現代人には、伝説の示す教訓を学んで自己反省するとともに、伝説を風化させずに保存、復活させる必要があるのではないでしょうか」と、展示を通じての主張を話した。

 入場無料。土・日・祝日以外の午前八時四十五分から午後五時十五分まで観覧できる。