img優れた現代詩集に贈られる第四十一回小熊秀雄賞の贈呈式が五月十日午後三時から、市民文化会館(七ノ九)の小ホールで開かれる。

四十年の歴史を持つ同賞は、全国の詩人たちにとってはステイタスとなっていて、運営母体の資金難などから一度は「廃止」と発表されたが、市民の間から継続を望む声があがり、新たな市民実行委員会が組織されて継続を決め、その新生小熊賞の第一回贈呈式となる。

作家の辻井喬、詩人の工藤正廣、同じく石本裕之、造形作家の藤井忠行の四氏による選考委員会は白熱した論議の末に、「タマシイ・ダンス」(新井高子/東京)と「サム・フランシスの恁麼(にんま)」(竹田朔歩/奈良県)の二作を第四十一回の受賞作に決めた。

受賞者には、正賞として彫刻家の板津邦夫さん(元・道教育大旭川校教授)がデザインし、カンディハウスが制作した「詩人の椅子」と副賞の三十万円(今回は十五万円ずつ)が贈られる。

また、米国生まれの詩人で、中原中也賞を受賞しているアーサー・ビナードさんが「下町でしゃべりまくれ」と題して記念講演を行う。日本語を学び始めた頃、小熊秀雄の詩の一つ「しゃべり捲(まく)まくれ」に刺激を受けたというビナードさんの話が楽しみな講演会だ。

贈呈式と記念講演会の入場チケットは五百円。あさひかわ新聞(八ノ六、TEL27―1577)ほか、冨貴堂各店、こども冨貴堂(七条買物公園)、青年大学(六ノ八)などで扱っている。