img旭川地域の地場産業活性化を目的に創設され、技術や製品、サービス、デザインなどの分野で独創的な活動をしている中小企業を対象に贈る「第16回旭川しんきん産業振興奨励賞」の振興賞にクリエイター(本社・旭川市、山城等社長)が選ばれた。

クリエイターは一九九三年(平成五年)、建設機械のレンタル業の会社として創業。その後、環境に配慮した機械を独自に開発、設計・製造も手がけている。振興賞を授賞したのは同社が開発した「汚濁処理システム」。

この汚濁処理機は工事現場や工場などさまざまな場所で発生する汚濁水をきれいな水にする装置。汚濁水に沈澱促進剤(天然鉱物を主成分とした粉末凝集剤=ステラパウダー)を投入、二回の撹拌をおこなうことで、汚濁水を水と土とに分離する。従来の処理機が使用していた凝集剤は石油製品から抽出した高分子ポリマーで、それと比べる汚濁水の処理能力は驚異的な早さで、最も大型のもので毎時千八十トンにもなる(従来は百七十トンほど)。

また従来の凝集剤は処理水を中和処理する必要があったが、この処理機に使用しているステラパウダーは天然鉱物を八百℃に過熱して特殊電子処理をしていることから、自然界にはまったく影響を及ぼさない。

現在、この処理機は道内では北海道水替事業協同組合を通じ、各レンタル会社から企業に貸し出されており、これまで四十一カ所の公共工事現場でその処理能力を発揮。海外でも、すでに中国や台湾でも稼働しており、高い評価を得ている。