img水盤の上に海や山、川などで景色を表現した小宇宙をつくり出す盤景。その一流派・紫山流の展示会が護国神社の例大祭期間中の四日から六日まで、同神社の廻廊の一角で開催された。

展示会を開いたのは紫山流松永社中の皆さん。浮彫画と砿石画を合わせて二十一点を展示した。教授の松永きくえ(号・晃帆)さんは「護国神社祭で展示会をおこなうのは今年で十五回目です。毎年神社を訪れる多くの方々に作品を見ていただいています」と語る。松永さんの弟子が神社の世話役だったことが縁となり、この展示会が始まった。

img盤景は土で形をつくり、その上に色のついた砂(大理石の粉)やコケで装飾をして、ひとつの景色をつくる。松永さんは二十歳の時、花嫁修行のひとつとして盤景を習い始めて以来六十年になる。教師だった夫の転勤地毎に教えていたことから、道内には多くの弟子がいる。十年前の五十周年記念パーティーには道内各地から五十人以上の弟子たちが集まったという。

現在は神楽公民館で毎週水曜日の午後一時から四時まで教えている。「初めての方でも二、三時間で作れるようになります」という。九月下旬にはギャラリー多夢座(市内神居四ノ一)でも展示会を予定している。