img神居に住む農業・稲澤信一さん(88)が市に車椅子二十台(百万円相当)を寄贈し十四日、西川市長から感謝状が贈られた。

自身の米寿を機に寄贈した。稲澤さんの母、ツヤさん(故人)も二十年前の米寿の祝いに、市に百万円を寄付した経緯があり、「その当時と今とではお金の価値も違うと思うが、母の善行を少しでも見習いたい」と考えての寄贈だという。

車椅子二十台は、旭山動物園に十三、農業センターに二、市民活動交流センター(仮称)に二、旭川聖苑、神居住民センター、北星地区センターにそれぞれ一台が贈られる。車椅子はブレーキ付きで、坂の多い旭山動物園では特に重宝する。感謝状贈呈式に出席した小菅正夫園長は「本当に助かります」と感謝の言葉を述べた。

稲澤さんは米寿となった現在も健康そのもので、畑でスイカ、カボチャなどを作る毎日。畑は自宅から離れた場所にあり、自家用車を自ら運転して出掛けるそうで、「家族から『運転はそろそろ止めてくれ』と言われています」と苦笑いして場を和ませた。

今回の寄贈について「皆さんに喜んで頂けて良かったです。施設を利用される方に使っていただけるのが特に嬉しい」とにこやかに話した。