imgカクテルの独創性とその商品価値を競う「モナン・カクテルコンペティション」(主催・日仏貿易)が八月、大阪市で開かれ、旭川在住のバーテンダー、渡邊忠(まこと)さん(31)がノンアルコール部門の最高賞であるグランプリに輝いた。渡邊さんは市内三ノ六のヨシタケ六号館三階で「バー真」を営んでいる。

この大会には全国から二百八十一通の書類応募があり、最終選考に三十二人がコマを進めた。シロップメーカー・モナンの製品を使うという規定があり、渡邊さんはヘーゼルナッツのシロップを使用。ゴマのムースを意味する「セザムムース」と名付けたカクテルで、全国一の座を獲得した。

ゴマを使った料理は数多いが、カクテルとは珍しい。ヘーゼルナッツ・シロップに白ゴマのペースト、生クリーム、卵白を加えて、氷とシェイク。グラスの縁には、摺(す)った黒ゴマをスノースタイルとしてあしらう。

img味を一言で表わせば「幸せな甘さ」だろうか。甘いものが得手でない記者だが、一口頂いた後に思わず「ん、おいしい!」と大きな声を出してしまった。くどさの無い、クリーミーで柔らかな甘味の中に、ふんわりと香るゴマの風味。年齢性別を問わず、誰もが楽しめるカクテルだ。受賞作はノンアルコールだが、ウオッカやブランデーを加えたアルコール・カクテルとして味わうことも出来る。「セザムムース」は一杯九百円。

「バー真」は、三十代以上の客が多く集う、大人のための宿り木的なお店。料金システムは、チャームチャージ千円、カクテル八百円~、ビール六百円。午後七時~翌三時。日曜定休だが、月曜が祝日の場合は日曜を営業し、月曜休み。問い合わせは同店(TEL26―2077)へ。