「北海道福祉のまちづくり条例」が施行された九八年にスタートし、今年十一回目を迎えた「北海道福祉のまちづくりコンクール」に新たに福祉用具部門が設けられた。障がい者や高齢者の自立支援、介護者の負担軽減を図る用具などが対象となる。

初の審査となった今回、旭川市内の正和電工(橘井敏弘社長)の介護用家具調イス式バイオトイレが受賞した。同部門ではこのほか四社に賞が贈られた。

このトイレは室内に設置するトイレで、おがくずによってし尿を分解し、臭いがないことが特徴。外見はトイレとは思えない道産の天然木を用いた重厚な家具調デザイン。また一回一回し尿を捨てる必要がなく、同部門の目的に適った製品だ。同社は平成十八年度にバイオトイレ屋外型製品で、ソフト部門奨励賞を受賞している。

橘井社長は「一人でも多くの人たちに知って欲しい部屋用トイレで、受賞はその機会になり、嬉しい。購入していただいた方にはベッドの脇にトイレを置けると大変喜ばれています」と語る。

同コンクールでは福祉用具のほか、公共施設と活動の二部門がある。今年度は全道から三十九件の応募があり、二十件が受賞している。