img歳末を間近に控えた近藤染工場(一ノ三、近藤弘社長)では、〇九年の干支「己丑(つちのとうし)」をあしらった手ぬぐいなどの染め物づくりに余念が無い。

干支シリーズのラインナップは手ぬぐい、風呂敷、コースター、のれんなど幅広いが、特に今回は「梅に丑(うし)」の手ぬぐいが秀逸。紅緋を背景に黒荒牛が跳ね、白梅が翳(かざ)す様に和の華やかさを添える見事な意匠だ。本染めの一技法である注染(ちゅうせん)で染め上げている。

デザインを手掛けたのは、よつば舎代表の阿部路子さん。「牛の荒々しい動き、躍動感を出すため、特に牛の背骨部分の表現を意識してデザインした」と話す。

阿部さんは〇七年の亥年から、干支手ぬぐいのデザインを担当している。「阿部さんは私たちの気持ちを良く汲んでくれるデザイナー」と近藤社長の阿部さんに対する評価は高い。近藤社長は「梅に丑」のデザインについて「スペインの闘牛を思わせる迫力。景気の悪いときだから、この威勢の良い粋な手ぬぐいを使って勢いをつけてもらいたい」と話している。

手ぬぐいは千二百六十円。近藤染工場のみで扱っている。問い合わせは同工場(TEL22―2255)へ。

また、この手ぬぐいを額に収めて、絵画や写真のように飾ることのできる額縁も好評とのこと。十二年前の寅年から始めた企画で、ピッタリサイズの額縁は「額縁のピカソ」(三ノ一 TEL26―0077)で扱っている。額縁の定価は九千五百円だが、近藤染工場に置いている割引券を持っていくと七千六百円になるのでお忘れなく。