しゃべり捲くれ 講座旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(一九〇一―四〇)の作品や人となりをもっと市民に理解してもらおうという講座が二十二日夜、ときわ市民ホールで開かれた=写真。

小熊の詩の題にちなみ「しゃべり捲くれ講座」と名付けられた学習会は、小熊秀雄賞を主催する市民実行委員会(松田忠男会長)が企画した。

元高校教師で「旭川・アイヌ民族の近現代史」などの著書があり、小熊の研究者としても知られる金倉義慧さんを講師に迎えた講座には約二十人が参加。「『焼かれた魚』をどう読むか」をテーマに、金倉さんの分かりやすい講義の合間に、参加者が質問や意見を述べるという形で進められた。

金倉さんは、小熊の未発表ノートの中の「徴発」と代表的な童話「焼かれた魚」を読み比べるところから講義をスタート。「徴発という作品が、小熊の生涯を見ていく場合の原点ではないか」として、その品性、思想性、想像力に言及した。

実行委は、この講座を二カ月に一回のペースで継続する予定で、第二回は九月十六日(講師・金倉義慧さん、「飛ぶ橇をめぐって―小熊秀雄と今野大力―」)、第三回は十一月十一日(講師・同、小林葉子宛書簡より)に開く。

問い合わせは、事務局長の高田さん(TEL61―2731)へ。