第2回小熊秀雄を「しゃべり捲くれ」講座開く旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄の作品や人となり、その生きた時代をともに学ぼうという講座が十六日夜、ときわ市民ホールで開かれた。全国公募の詩の賞を運営している市民実行委員会(松田忠男会長)が企画し、七月から隔月開催でスタートした連続講座。約二十五人が参加した。

元高校教師で郷土史家の金倉義慧さんが講師を務める第二回目の講座のテーマは「『飛ぶ橇』をめぐって~小熊秀雄と今野大力」。

金倉さんは、小熊と親交が深かった今野大力が、小熊をモデルにした「小ブル詩人の彼」と題する小論を発表していることから、後の研究者らの間で「小熊と今野はけんか別れをした」との見方が定説になっていることにふれ、今野の死の直前、病院に今野を訪ねた小熊が、出版したばかりの自身の詩集にしたためた、献呈サインと文章を示し、「小熊と今野の濃密な関係は、最期まで続いていたのではないか」と推論を披露した。

参加者から意見や質問が出されるなど、市民レベルの小熊研究の場は和やかに進められた。

第三回の講座は、十一月十一日午後六時半から、ときわ市民ホールで、金倉さんを講師に「小林葉子宛書簡より」をテーマに開かれる。