凍炎窯・成中康生さんの陶展遠軽町で陶房「凍炎窯」を主宰している成中康生さん(72)が、ギャラリー舞・ふれんど(末広五ノ一)で個展を開いている。

紋別市生まれの成中さんは元中学校の美術教諭で、道展などへの出展経験も多い。陶芸は二十代から始めた。五十六歳で退職した後は陶芸に専念し、遠軽や北見で個展を開いてきた。旭川地場産センターで行われる陶芸フェスティバルには、初回から毎年参加している。舞・ふれんどでは一年おきに個展を開いていて、四回目となる今展では二百点近くの作品を展示販売している。

焼成は灯油窯で還元を強くかけ、最後に木材の欠片を数個投じて、いぶすように仕上げる。釉薬は雑木から作る灰釉を用いる。濃い土色の作品は重厚感があるが、手に取ってみれば心地良い重さだ。小鉢や小皿は五百円から、また大型の鉢や花器でも五千円~一万円と買い求めやすい。最近人気のある壁掛けタイプの花器も八百円から並んでいる。「年金生活ですので、材料代程度の値段にしています。たくさんの方に使って頂き、焼きものの温か味を感じてほしい」と成中さん。

会場には、成中さんが描いた絵も展示している。朴訥としたタッチの墨彩画で、絵に添えられた「人それぞれに花あり」「いろいろあるさ生きているんだもの」といった言葉に励まされる。

十月四日まで(木曜定休)。午前十時~午後九時。問い合わせは舞・ふれんど(TEL54―0404)へ。