性暴力に悩む女性を支援する団体、ウィメンズネット旭川(村田恵子代表)の設立十三周年を記念する講演会が二十八日午前十時から、旭川市民文化会館小ホールで行われます。

 講師は、東京の婦人保護施設「いずみ寮」で所長を務める横田千代子さん。「性暴力被害者の支援に関わって~婦人保護施設入所者の実態から見えること~」の演題で現場の声を伝えます。

 また同日午後一時からは、「DV家庭における性暴力及び性虐待被害当事者のサポートとは」のテーマで、公開講座が開かれます。NPO法人全国女性シェルターネット(近藤恵子共同代表)の主催で、内閣府と厚生労働省の後援(委託事業)。女性に対する国際的な暴力根絶運動である「パープルリボンプロジェクト」の一環です。

 一橋大学大学院教授で精神科医の宮地尚子さんによる基調報告につづいて、近藤さんのコーディネートによるパネルディスカッションを行います。パネラーは、講演会講師の横田さん、チャイルド・アドボケイト・ネットワーク(札幌)の長谷あゆみさん、情緒障害児短期治療施設バウムハウス(伊達市)施設長の宮地廸彦さんの三氏です。性暴力の実態をふまえながら、地域でのサポート体制について考えます。

 パネルディスカッションの資料として使う冊子は、性虐待の実態を伝えるとともに、被害を受けた女性や子ども対するサポート・マニュアルの内容で編纂されています。こうした観点でまとめられた冊子は他に類がなく、主催する関係者は「おそらく初の試みではないか」と話しています。

 チケットは講演会と公開講座あわせて千円(冊子代含む)。ウィメンズネット旭川(24―1388)、こども冨貴堂(25―3169)で扱っています。当日の参加も可能。問い合わせはウィメンズネット旭川へ。