籠やザルに和紙や古書を張り、柿渋で塗り重ねた「柿渋一貫張り」を作る「柿渋インテリア工房源氏桜」の高萩直憲さん(64)と、アイヌ文様をアレンジした木彫クラフト作家「JUN風工芸」の西村淳さん(55)の展示販売「ふたりのモレウ展」がギャラリー喫茶ゆい・ゆい本舗(東神楽町ひじり野北一ノ三)で開かれている。モレウとはアイヌ語で「渦巻き」の意味。

 定年退職をきっかけに、茨城から東神楽町へ移住した高萩さんが、第二の人生のライフワークとして選んだ一貫張り。市内の古布や藍染を扱う店舗や、手作り作家のイベントなどに引っ張りだこの人気作家だ。

 西村さんはクラフトマンとして二十数年のキャリア。これまでに培ったアイヌ彫りの技術を活かした飾りボタンや、招き猫などが人気。エンジュ、サクラ、クルミなどの木目を活かした独特な模様は味わい深い。

 「作品を手にとったお客さんが投げかける感想や意見で、学ぶことや新たなアイディアが出てくるんですよ」と西村さん。二人の作家の個性が渦巻く、同じものは一つとない、手作りの良さを実感できる展示会だ。二十九日まで。

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 二十一日午後一時半から、一貫張りの体験教室が開かれる。材料費は千五百円。当日は小ぶりの籠を使って体験する。

 問い合わせは同店(TEL76―4237)へ。営業時間は午前十時から午後四時まで。日曜、祝日定休。店内には喫茶コーナーもある。