旭川の学校図書館を考える会(市川詔子代表)は二十六日午前十時から、「子どもと本を結ぶ架け橋として」と題する講演会を中央図書館(常磐公園内)で開く。

 同会は、すべての学校図書館に専門職員を配置することで、児童生徒や教員が求める本や資料を、いつでも手渡すことの出来る環境を整備しようと活動している。

 現在市内には小学校が五十五校、中学校は二十九校があるが、うち図書館に補助員を配置しているのは小学校二十七校、中学校十二校にとどまっている(今年度新たに追加となった小学校六校、中学校二校を含む)。

 同会の市川代表は「司書の有資格者が足りず、書籍の案内に必要な専門的知識が不足している。また補助員は一日四時間という雇用形態のため、教員と打ち合わせをする時間の確保も難しいし、収入の観点からも職業として成立しずらい」など問題点を指摘し、正規の専門職員を配置することの重要性を市行政などに訴えている。

 同会の活動の一環として、学校図書館の全国情報に詳しい広瀬恒子氏を迎え、講演に耳を傾ける。

 広瀬氏は、学校図書館を考える全国連絡会の世話人。一九三二年(昭和七年)東京生まれ。六八年(同四十三年)に世田谷で親子読書会を立ち上げ、児童文庫活動には三十三年間、携わった。世田谷の図書館を考える会、日本子どもの本研究会、親子読書地域文庫全国連絡会の代表なども務めている。著書に「子どもの読書いまこれから」(新日本出版社)などがある。

 当日は学校図書館に関する最新情報などについて、広瀬氏が分かりやすい言葉を用いながらも論理的に語る。質疑応答なども交え、正午頃に終了する予定。

 申し込みは不要。誰でも聴講できる。資料代として三百円が必要。問い合わせは市川さん(TEL34―3333)へ。