上川地域の若手経営者らによる勉強会「大雪経営塾」(代表・北口浩之アイリンク社長)が十日、第一回目のセミナーを大雪乃蔵(南四ノ二十)で開いた。

 この勉強会は、経営書の読書とディスカッションを中心とした自主勉強会(年六回)に加え、旭川地域に出先営業所を持つ大手企業の支店長、営業所長を交えてのセミナー(年四回)を主な活動としている。

 初回セミナーの講師役は、日本銀行旭川事務所長の尾家啓之氏。一九五八年(昭和三十三年)東京都生まれ。早大政経学部卒業後に日本銀行に入行。米国ワシントンでの勤務や、橋本龍太郎内閣の行革会議事務局への出向などを経て、〇七年(平成十九年)から旭川事務所長として赴任している。

 尾家氏は、マクロ経済から日本の状況を解説。序々に視点を北海道、道北へと絞りながら「旭川は農業、観光、高度医療を一段と活かした戦略を」など、この地域の持つ将来性やビジョンについて、一時間にわたって講演した。

 セミナーの大きな特徴として、大手企業の旭川事務所のトップらが参加する点がある。当日は、日本興亜損保の最上啓一支店長、野村證券の友田耕生支店長、日本航空の小泉宏支店長、JTBの渋谷和憲支店長、電通北海道の横山惣一支社長が参加。セミナーに引き続き行われた交流会で地元若手経営者らと懇親し、転勤族の視点から旭川の魅力や改善できる点などについて、ざっくばらんに語った。