小熊秀雄賞市民実行委員会の連続企画「小熊秀雄をしゃべり捲くれ講座」が十四日夜、三十人が参加してときわ市民ホールで開かれた。

 小熊の代表的な詩のタイトルを冠した講座の第六回目の講師は、高橋三加子さん。生前の小熊と親交が深かった父親で画家の高橋北修さん(一八九八―一九七八年)から伝え聞いた小熊のエピソードや二人の交友について語った。

 高橋さんは、「小熊は絵を社会性を持った、グローバルな運動としてとらえていたし、父はただただ絵が好きで、一人で描きたいという、職人のような感覚を持っていた。その違いが、親友だった二人を一時疎遠にしたのかもしれない」などと、半身不随になっても絵筆を持ち続けた父の絵画制作を手伝った経験を交えて話した。

 この講座は、隔月で開かれていて、次回は九月に予定している。