映画「ヒロシマ・ピョンヤン 棄てられた被爆者」の上映会が二十六日(金)、市民文化会館小ホールで行われる。同上映実行委員会の主催。

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で暮らす広島・長崎の被爆者を取り上げた作品。在朝被爆者を取り上げた映画は初めて。

 首都・ピョンヤンで暮らす女性、李桂先さんの両手には、指ごとに包帯が巻かれていた。指の皮膚が極端に弱く、すぐに出血してしまうのだ。指ばかりでなく、幼い頃から消化器の病にも苦しむ李さん。彼女が自分の健康を蝕んだ原因を知ったのは〇四年。広島から訪ねてきた母親は、病にひどく苦しむ娘の姿を見て、広島市で被爆していることを告げた。被爆から五十九年。それまで母親が黙っていたのには、深い理由があった――。

 〇九年の作品で、監督は伊藤孝司。〇八~〇九年に三度、ピョンヤンでロケを行った。ある一家の日常生活を追いながら、在朝被爆者の怒りと悲しみを描く。

 当日の上映時間は(1)午後一時半(2)四時(3)六時半(開場は各三十分前)。チケットは千円で、冨貴堂MEGA、こども冨貴堂、旭川市民劇場、旭川音鑑などで扱っている。問い合わせはあさひ岳法律事務所(TEL49―7001)へ。