「こどもの頃、どんな遊びをしていたの?」という絵本作家・堀川真さん(46)の問いかけに、幼年期を旭川で過ごした四十五人が答えたインタビューを、文とイラストでまとめた旭川叢書第33巻『旭川、こどものあそび点景』が刊行された。

 「『旭川のことを本にしてほしい』と話をもらったときに、僕は絵本作家で、本一冊作るほどの文字は書けないなと思いました。けれども、以前から僕の周りの年上の人たちが話す旭川の昔ばなしを聞くのが楽しくて――。色々な世代の人に子どもの頃のことをインタビューをするのって面白いなと思い、話を聞き始めたんです。語り継がないと消えてしまうこと、はかないものってあるでしょう」と堀川さん。

 一九一九年(大正八年)生まれから、二〇〇一年(平成十三年)生まれの人まで四十五人の「こどもの頃の遊び」が、地区別、小学校別に編集されている。文中に出てくる言葉の注釈も表記され、当時の社会や街の様子も詳しく、懐かしく知る事ができる。

 世代が同じ人のページをめくると、「わかるわかる、懐かしい」、年上の人のエピソードは「へー、こんなだったの」、年下の人の思い出は「えっ、これって最近のことでしょ?」などなど、読み手それぞれの記憶や体験と重ね合わせて楽しめる内容だ。

 旭川振興公社発行。A5判、二百一㌻。定価千五百五十四円で市内の書店で販売している。

●  ●  ●

 刊行を記念する堀川さんの講演会「旭川、こどものあそび80年」が二十日(日)午後二時から、中央図書館視聴覚室(常磐公園内)で開かれる。

 講演では、本に書ききれなかったエピソードや取材中の裏話などを交えて話すことになっている。

 講演後はサイン会も。問い合わせは同図書館(℡22―4174)へ。