「国際家具デザインコンペティション旭川2011」の入賞入選作品が二十日、発表された。九〇年(平成二年)から三年に一度開かれていて八回目になる、家具デザインの国際コンペだ。今年は、世界三十六カ国・地域から八百九十九点の応募があった。その中から、九点の入賞と二十三点の入選作品が決定した。

 最高賞のゴールドリーフ賞には、韓国のチュン・ウージンさん(35)がデザインをした「ハーフチェア」が選ばれた。受賞作の一番の特徴は、名前の通り座面が通常の半分の奥行しかない。長時間腰を下ろすための椅子ではない〝動作を明確にしたデザイン〟という点が評価された。チェロ奏者が使う椅子としてデザインされた。座面下には引き出しがある。

 「今年のデザインの傾向は、派手さはないが、生活に溶け込む完成度が高さがあった。東日本大震災で一カ月発表が遅れたが、来日できなかったドイツの審査員とは初めての試みとなる、ネットを使った映像審査をすることもでき、新しい収穫もあった」と開催委員会の長原實会長は話す。

 

 同コンペの展示会が六月二十二日(水)から二十六日まで、市科学館・サイパル(宮前通東)で開かれる。また、二十三日には、入賞入選作品のデザイナーによるプレゼンテーションの開催を予定してる。