固いイメージの“尊厳死”を、寸劇でユーモラスに表現――。日本尊厳死協会北海道支部旭川地区懇話会が二日、勤労者福祉会館で講演会を開催し、その中で寸劇「よしばあちゃんの尊厳死」を上演した。

 尊厳死は、無意味な延命医療を拒否し、肉体的・精神的な苦痛が極力少ない終末期を過ごそうという考え方。誰もが望むことであるが、「尊厳死」とい う言葉のイメージが重くて固いため、縁遠いものと感じる人が少なくない。そうした人たちに向け、笑いを交えて尊厳死を理解してもらおうと企画した。

 ナレーターを含む七人で上演した。入院中のよしばあちゃんを囲むように、姑(しゅうとめ)や肉親、そして医師が登場。終末期、臨終間際にありがち な医療方針を巡るもめごとを、笑いを交えてコミカルに表現しながら、尊厳死を実現するには書面による意思表示が必要なことなどを伝えた。

 昨年十一月にも寸劇を上演している。脚本を書いた柴田笑子さん(旭川懇話会代表)は「前回このような寸劇の形にしたところ、分かりやすかったと好 評だったので、再び上演しました。前回はマイクの受け渡しが上手く行かず間延びしてしまいましたが、今回はお客さんの反応も良かったです」と手応えを話し ていた。