旭山動物園に来秋オープンする予定の「大型草食獣館(仮称)」の概要が二十五日、市長と市政記者会との懇談会の中で発表された。

 キリン、カバのほか、ダチョウ、モモイロペリカン、ホロホロチョウなどを飼育展示する。導入を検討中のイボイノシシも含め、すべてアフリカに生息する動物だ。

 場所は西門のそば。キリンエリアとカバエリアの二つに大きく分かれる。

 キリンエリアにはサンルーム状の部屋があり、ほぼ真下から見上げるようにして観察できるほか、足下を目の前で見ることもできる。

 カバを飼育する水槽は、あざらし館のように水中での生態を観察できる施設となる。水の透明度は、あざらし館やペんぎん館ほどではないものの、カバの生態を観察するのに充分なレベルを目指す。これまでは観察できなかったウンチの瞬間なども見られそうだ。

 基本的に、現在総合動物舎で飼育している動物を移すことになる。昭和四十二年の開園当時からいるカバのザブコは、高齢のため、新施設に移すかどうか今後検討する。同園では繁殖のためにつがいで飼育したい意向があり、ザブコとゴン(昨年死去)が各地に残した仔たちの「里帰り」にも期待を寄せている。