道北に縁のあった被爆者を思い、核廃絶と恒久平和を誓う「旭川原爆被爆者をしのぶ市民の集い」が八月六日(月)午後六時半から、旭川市民文化会館小ホールで行われます。同実行委員会(伊藤豪彦さんほか共同代表)の主催。

 今年で二十六回目の開催です。ここ数年と同様に、追悼詩の朗読、道北の原爆死没者の紹介、朗読劇、合唱、黙想を行いながら、被爆者をしのびます。

 今年の朗読劇では、広島で被爆した砂子賢介さんの半生を上演します。

 昭和五年生まれの砂子さんは、原爆投下時は旧制広島県立第一中学の三年生でした。終戦間近、広島市街では空襲時の避難径路を作るため「建物疎開」の名で家などを取り壊す作業が進められていました。砂子さんは学徒動員でそのがれきの片付け作業に従事していて被爆しました。

 左側に立っていた友人は焼けただれ、砂子さんも背中に大火傷を負いました。祖母は倒壊した建物の下敷きになって死亡し、母も翌年に他界。十七歳の砂子さんは弟と妹を連れて美深の叔父の元に身を寄せ、その後の半生を小学校教員として歩んできました。

 しのぶ会の当日は、六十七年前に広島に原爆が投下された日にあたります。この集いが原爆の日に行われるのは初めてのことです。朗読劇などを通じて六十七年前のあの日に思いを馳せ、核廃絶への思いを新たにします。

 入場無料。実行委では準備などを手伝ってくれる人を募集しています。問い合わせは打本さん(TEL87―2080)へ。

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原爆の絵展

8月4日から

 今年で十三回目となる「原爆の絵展」が四日(土)から、アッシュアトリウム(一条買物公園)で行われます。原爆の絵を見る会実行委員会(吉田勝弘さんほか共同代表)の主催。

 広島平和記念館に保存されている三千枚の絵画を、毎年六十枚ずつ借り受けて展示しています。被爆した人々が「あの体験を、どうしても後世に伝えたい」という思いで描いた絵です。

 吉田代表は「十三年目の開催になりますが、のべ二~三万人が見た計算になり、戦争や原爆を知らない世代が多くなっている中、続けてきた意義があったと思っています」と話しています。

 福島原発事故の写真もあわせて展示します。九日(木)まで。午前十時~午後六時(最終日は五時まで)。五日(日)午後一時からは教員OBによる合唱団「ウタンネ合唱団」が平和の歌を合唱します。問い合わせは工藤さん(TEL52―7016)へ。