「旭川のふだんぎ」五十六号が刊行された=写真。「ふだん記」は、書くことに無縁の庶民が自らの歴史(自分史)を記録しようと、一九六八年(昭和四十三年)に故・橋本義夫氏が提唱した運動。現在、全国で二十二グループが活動している。

 旭川グループは八〇年(同五十五年)に会員十一人でスタート、現在は毎号百五十人ほどが寄稿している。五十六号には旭川の会員が百三十一人、他グループの会員が十五人、計百四十六人が原稿を寄せており、このうち十人が新人だ。

 今回のテーマは「私の十代の頃」。新人で旭川在住の籔本弘子さんは「十代の頃―いじめ」と題して、「今も繰り返されているいじめが無くなりますように、…皆が生きていて良かったと思えるように、皆さんに幸福になってほしいです。七十歳近くになって、生きて来てよかったと言えるようになりました。年をとって初めて人の気持ちがわかるようになりました」と書いている。

 旭川グループは現在、五十七号の原稿を募集している。締め切りは九月三十一日。題材は「私の二十代の頃」についてのほか、自分や家族のことなどの記録文や随想など。編集部では「特に激動の時代といわれる二十世紀を生き抜いてきた高齢者の方に自分史を書いていただきたい」と話している。

 投稿する人は、原稿用紙(四百字詰め)五枚をメドに、一枚につき千円の発行協力金を負担するシステム。

 五十六号は旭川冨貴堂豊岡店(豊岡五ノ七)、ジュンク堂(一条買物公園通フィール旭川内)で一冊千五百円で販売している。

 「ふだん記」に関する問い合わせは、代表の岡田勝美さん(TEL31―1248)まで。