旭川ケーブルテレビ(尾﨑吉一社長)が、旭川ゆかりの詩人小熊秀雄(一九〇一―一九四〇)が作品を寄せた雑誌などの文献を旭川文学資料館(常磐公園内)に寄贈し、その贈呈式が二十九日、同資料館で行われた。

 寄贈した文献は三七年(昭和十二年)、三九年(同十四年)に刊行された中央公論や美術雑誌アトリエなど十六冊。資料館のスタッフが古書店の目録で見つけ、同社に購入を依頼した。同社は二年前にも、同じような形で、詩集「飛ぶ橇」と小熊が序文を書いた詩集「蛆」を寄贈している。

 尾﨑社長は、現代詩の公募賞、小熊秀雄賞を運営する市民団体の役員を務めていて、「全国にその名を知られる小熊の資料が一点も多く旭川にあればと協力させていただいた」と話す。

 現在、文学資料館は約六百点の小熊秀雄に関する資料を所蔵、展示している。富田正一館長は「大切に残していきたい。そして小熊作品や小熊秀雄賞について市民にもっと周知をしていきたい」と力を込めた。

小熊秀雄朗読会

「冬の詩(うた)」

珈琲亭ちろる

 旭川ゆかりの詩人、小熊秀雄(一九〇一―一九四〇)の朗読会「冬の詩 二〇一三」が二十三日(土)午後六時から、珈琲亭ちろる(三ノ八)で開かれます。

 現代詩の公募賞、小熊秀雄賞を運営する市民実行委員会が、定期的に企画開催しています。

 小熊作品と朗読者は次の通りです。

 有賀和子さん 「珠を失くした牛」

 平由美子さん 「母親は息子の手を」「姉へ」

 三橋とらさん 「星の光のように」「馬車出発の歌」

 越湖哲男さん・高田光子さん・村上哲哉さん 「右手と左手」ほか

 参加費は、コーヒーとケーキが付いて千二百円(会員千円)。定員は四十人です。

 入場券は市民劇場事務局(三ノ八緑橋ビル一号館二階・TEL23―1655)で扱っています。

 問い合わせは実行委員会事務局(TEL61―2731)へ。