比布町との境界に位置する突哨山で五日、この公園の維持管理について助言する運営協議会(会長・出羽寛旭大名誉教授)の会員が現地検討会を開いた。

 バブル期にはゴルフ場が計画された同山一帯の雑木林はカタクリの大群生地で、身近な自然を守ろういう市民運動を受け、二〇〇〇年に旭川市と比布町が競売に参加して取得、現在は公園になっている。

 指定管理者とともに公園の管理や活動に関わっている協議会の会員たちが、現地を歩き、現状を把握しながら課題を共有するのが目的だ。

 十八人が参加。旭川刑務所に近いカタクリ広場から遊歩道に入った。野鳥の鳴き声に迎えられた会員たちは、樹齢百年と推定されるアズキナシの大木や緑色のランの仲間クモキリソウの花を確かめながらゆっくりと歩いた。

 澤田勇さんは、十年ほど前に盗獲者が大量に捕獲したことで姿を消していたヒメギフチョウが三、四年前から再び見られるようになったと話し、「間伐した結果、林に光が入り、ヒメギフの食草となるオクエゾサイシンが増えてきた」と顔をほころばせていた。