北海道コカ・コーラボトリング(札幌本社、矢吹健次社長)と旭川市、協力企業が実施する教育プログラム「循環型農園」の収穫祭が九月二十九日、旭山動物園で行われた。

 動物の排泄物で作った堆肥で作物を育て、収穫した作物を人や動物が食べる「いのちの循環」を学ぶのが目的。旭川実業高校と旭川農業高校の生徒が主体となって運営してきた。

 収穫祭には両校の生徒の他に農園指導や土壌作り、水田作りなどで協力した企業と収穫体験に招待された、たいせつ幼稚園(末広八ノ二)の園児や父母ら総勢約百五十人が参加した。畑ではジャガイモ掘りや長ネギ、ニンジンを収穫し、隣りの水田ではすでに刈り取られて、はさがけした稲の脱穀が行われた。収穫した野菜はオランウータンやチンパンジー舎などに運ばれ、動物たちにお裾分けされた。

 実業高三年の小川瞭さんは「前半の猛暑と後半の雨天、今年は昨年に比べ苦労もありましたが、多くの人たちが助けてくれたお陰で今日を迎えられました」と活動を報告した。坂東元旭山動物園園長も駆けつけ「巡ることを学ぶのは大切なことです。この輪が今後も広がることを希望します」と挨拶した。