一九四一年(昭和十六年)九月二十日、旭川師範学校(現・北海道教育大旭川校)の美術教師と学生二十六人が逮捕された。生活のありのまま描く「生活図画」を教えたり、学んだりする教育運動が「治安維持法違反」に当たるとされた。

 二十一日(日)午後一時半から、勤労者福祉会館(六ノ四)で、その事件で逮捕・投獄された、菱谷良一さん(93・旭川市)と同級生だった松本五郎さん(同・音更町)の二人が講演する。

 生活図画は、単に美しい絵を描くのではなく、生活のありのままを絵に写し取り、より良い生き方を考える、そんな教育手法だった。松本さんが当時描いた、勤労動員で製紙工場で働いている若者が、原野で休憩している絵が「共産主義に通じる」とされたのだった。

 特定秘密保護法が成立し、拡大解釈によって国民の知る権利が脅かされると同時に、かつての治安維持法復活の危険性もささやかれる今、二人の話に耳を傾けようと、あさひかわ西地区九条の会が主催して開く。

 菱谷さん、松本さんらが逮捕された日に合わせて企画した。参加費は五百円。問い合わせは、平山さん(TEL29―6037)へ。