ドキュメンタリー映画「自由と壁とヒップホップ」(パレスチナ・アメリカ合作、二〇〇八年、八十六分)の上映会が二十七日(土)、まちなかぶんか小屋(七条買物公園)で行われます。市民有志でつくる、neoアジア映画祭inあさひかわの主催。
占領と貧困、分離壁による分断や差別、そして暴力と絶望的な環境下のイスラエル領パレスチナ人自治区。パレスチナ人初のヒップホップグループDAM(ダム)は、生きる意味とパレスチナ人である誇りを失っている人々にヒップホップで訴えかける。「誰がテロリスト? 母国に住む俺がテロリストか?」ストレートな言葉を受けた人々は、麻痺していた感情や思考を呼び覚ます。国境や年齢、性別を越え、ガザ地区や西岸地区の若者たちもDAMに憧れて希望を見出し、ヒップホップをはじめる。DAMは彼らのために、各地で活躍するパレスチナ人ヒップホップグループを集めて音楽フェスを企画する。だが互いの居住地は分離壁や検問所などの〝壁〟によって隔てられていた。同じパレスチナ人として、同じ舞台に立ちたいという願いは叶うのか――。
自身もパレスチナ人の血を引くニューヨーク在住の女性監督、ジャッキー・リーム・サッロームが、若者たちの非暴力の抵抗、そして音楽が壁を越える姿を捉えたドキュメンタリーです。上映を企画した実行委員会の光岡慎二さん(76)は「若者たちがヒップホップを通じ、政治的な問題に向き合う姿が、パレスチナ問題を私たちが考えるきっかけになれば」と話しています。
また十月二十五日(土)にも、同じくパレスチナの難民問題を扱ったドキュメンタリー「我々のものではない世界」の上映を予定しています。
上映は①午前十一時②午後二時③午後六時半の三回。チケットは一般千円(当日千二百円)、会員は八百円。チケットの購入と問い合わせは、まちなかぶんか小屋(℡23―2801)まで。