九日投開票された市長選は、現職の西川将人(46)が、保守市政奪還を目指した東国幹(46)を破り、三選を果たした。二人の得票差は約一万三千票。投票率は前回の市長選(二〇一〇年)よりも一・一ポイント高い五〇・四三%だった。市民は今後四年間の市政を西川に託す選択をした。しかし、西川が前回よりも票を減らし、有権者が知名度は今一つの東に六万六千票を与えたのは、二期八年の西川市政に対する不満の表れと見るべきだろう。西川市長の政治家としての進化、奮起を期待する。(敬称略、市長選取材班)

A 二人の得票差は一万三千票。この差をどう見る?

B 東の事務所開きには道内選出の道議や市議らが顔をそろえ、新党大地の鈴木宗男が東推薦を早々に発表するなど、意気が上がっていた。当初は大接戦になるかと思われたが、意外に差が開いたね。

C 自民党は東に決定するまで候補選出に時間がかかり過ぎた。西川が出馬表明の会見をした八月八日の時点では、自民党の選考作業は闇の中だった。会見で記者からは「自民党から相乗りの申し入れがあったらどうするか」という質問が出たほどだからね。

A 結局、東の出馬表明は八月十八日までずれ込んだ。

C 投票日まで三カ月を切った時点で、現職よりも遅れて出馬表明というのは、挑戦者としては準備期間が短か過ぎるよ。三期目の道議とはいえ、市民の認知度は、現職とは比べものにならないほど低いんだから。

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